【1〜2棟目 #130】3月の雪 そして1になった

いよいよ一棟目のマンションが完成します
わたしのテンションはぐんぐん上がっていました
なのに、、、、

↑前回のお話はこちら
3月第一週の水曜日
telll telllll
現場監督のAさんからの着信でした
これまで現場であいさつしたり
打合せをすることはありましたが
電話は念のために交換した程度で
着信が鳴ったのは初めてでした
わたし
「もしもしー」
Aさん
「お疲れ様です」
「すいません、突然電話かけてしまって、、、」
声のトーンが明らかに違うのがわかります
もともとおとなしく話す方で
淡々とした語り口調ですが
電話越しの感じからは
おとなしく+申し訳なさ
が混じった感情をビシビシ感じます
わたし
「どうされたんですか??」
Aさん
「週末の件ですが」
週末は外壁を塗ると聞いていました
最初からこだわりつづけた
真っ白の外壁
ジョリパットのゆず肌です


Aさん
[週末の天気が雪予報でして」
そういえば3月なのに珍しく雪が降るなんて
ニュースでいってた気がします
Aさん
「程度によりますが、本格的に降った場合は
塗りの作業が延期になります」
わたし
「あっ、、、」
Aさん
「その場合、次の工事タイミングが
3週間先にしか無くて」
「それだけ引き渡し時期が遅れてしまいます」
わたし
「あら~~~っ」
我ながら間の抜けた返事です
まぁ天気は変えられませんし
仕方があありません
わたし
「うーん4月に外壁が出来上がっていないのは
残念ですが仕方ないですね」
「幸い今回の物件にはベランダが無いので
入居者さんへの迷惑も最小限で済めばいいのですが」
「うーん、塗りの最中って音とかでるんですかね??」
「できれば土日は避けて
平日に塗ってもらえるとありがたいです」
「入居者さんはほとんどがお勤めの単身者なので
平日は家にいないと思う、、、、」
Aさん
「すいません、、!」
「引き渡しが遅れてしまうのです」
わたし
「、、、、、ん??」
Aさん
「入居者さんが入れるのが3週間遅れてしまいます」
「4月中旬からじゃないと住めません!」
わたし
「えっ??なな、なんでですか??」
Aさんの苛立ちと申し訳無い感情が混じった感じに
一気にパニックになります
わたし
「外壁以外の作業は完了すれば」
「入居は可能なんじゃないですか??」
Aさん
「いえ、外壁が終わらないと
足場をばらす作業ができません」
「そして足場がバレないと」
「電気とかネットの配線工事ができないんです」
わたし
「えっ!!ってことは、、、??」
Aさん
「もし無理に入居したとしても
電気が入らない状況です、、、」
新築のマンションに引っ越したら
2週間ほど電気がつかえません
そんな条件飲めるわけがありません
わたし
「そんな、、、じゃぁ」
Aさん
「当日工事ができなければ
即管理会社さんに連絡する必要があります」
「入居開始が2週間ズレても対応してくれるのか」
「入居予定の方に確認しておく必要があります」
3日後の土曜日
天気予報通り東京に雪が降りました
しかも例年では無いような大雪
Aさんのお話の通り
塗りの工事は延期になって
教えてもらった通り
即日管理会社さんに対応をお願いしました
2週間後には4月になってしまいます
いよいよ銀行への返済がスタートします
毎月40万を超える借金を返済するのです
なのにわたしの初めて建てたマンションには
入居者さんが一人しかいませんでした
7人いた入居者さんは
4月1日にマンションが完成しないと聞くと
申込をキャンセル
たった一人を残して
皆さんいなくなってしまいました
入退去が一番盛り上がる3月を超えて
しばらく入居する人も減ります
わたしの不動産投資は終わったと
目の前が真っ暗になりました
