Q83:不動産投資で成功しているとはどういう状態ですか?◆インカムゲインを決めるパラメータ②空室リスク

A:不動産を満室にする。その「しやすさ」のことです。不動産賃貸業の売上は入居してもらう人が毎月支払ってくれる家賃がほぼ全てです。なのでどれだけ利回りが高い物件があったとしても満室で入居じゃないと意味が無いのです。
1億円 10室の物件が
年間600万の家賃収入を
生んでくれる場合例1)満室の場合
利回り=年間賃料÷不動産価格
6.0% = 600万 ÷ 10000万円例2)1部屋空いた場合
5.4% = 540万 ÷ 10000万円例3) 2部屋空いた場合
4.8% = 480万 ÷ 10000万円
たかだか10室の1室でも空いてしまうと
賃料収入と利回りが
大きく変化してしまうことがわかります。
人口と空室リスクは基本連動する
とっても当たり前の話ですが、空室リスクはその不動産がある街にどれくらいの人がいるのか?その人口の多寡が大きな影響を与えます。日本で言えば地方よりも都市、都市の中でも23区と人が多い場所ほど空室リスクは減ります。
空室リスクを数値化したものは存在しない
空室率は数値として存在します。


↑の空室率だけで見れば、沖縄県が一番低く、福井県が一番高くなります
だからと言って沖縄県が一番空室リスクが低いかと言えばそう簡単な話ではありません。
空室リスクはミクロな戦い
注目したいのは↑の図の緑のグラフの「総数」です。都道府県によって物件の数がぜーーーんぜん違うわけです。ここでこの総数と空室率の違いをどう考えるか?が大きな選択肢の分かれ道になります。仮にどれだけ空室率が小さくても総数も少ないとすれば、そもそもの賃貸需要は少ないかもしれません。理想は総数がそれなりに多い=人口が多い かつ空室率が少ない地域を選びたいところですが、そのバランスをどう考えるかが大切になってきます。また、同じ都道府県でもその中でどこの市区町村で戦うのか?またその中でも中心街か郊外かでも全然空室リスクは変わってきます。うーーーん難しくなってきました💦
基本は利回りが低い=資産性が高い=空室リスクは低い
まずは大きな流れでお伝えすると利回りが低い=資産性が高い=空室リスクが低いとなります。前回の利回りについてお伝えした際には高い方がインカムゲインが上がるとなったわけですが、空室リスクも上がるとなるわけです。一言で言うと「本当にその利回りで物件が稼働する??」この見極めとそれでも満室にする戦略が不動産投資の醍醐味となります。
空室リスクをどの程度見込んで不動産投資を始めるか。
大切だけど数値化しづらい難しいパラメーター
アップデート情報 2024年3月
不動産投資における成功は、安定した収入を確保することに大きく依存していますが、その安定性を脅かす重要な要素の一つが「空室リスク」です。空室リスクを最小限に抑え、効果的に管理することは、投資の成功に不可欠です。
- 空室リスクの影響: 空室リスクは、物件が賃貸されずに空いている期間が発生するリスクを指します。これが高いと、予想されるインカムゲインが減少し、投資の収益性が低下します。また、固定費用(管理費やローン返済など)は依然として発生するため、キャッシュフローに負の影響を及ぼす可能性があります。
- 空室リスクを抑制する戦略: 成功した不動産投資家は、市場調査を徹底し、需要の高いエリアや物件タイプに投資することで、空室リスクを抑制します。また、物件の魅力を高めるための継続的な改善やアップデート、競争力のある賃料設定、効果的なマーケティング戦略を実施します。
- 多様化によるリスク管理: 不動産ポートフォリオの地理的またはタイプの多様化を行うことで、特定の市場やセグメントの下落時におけるリスクを分散できます。これにより、全体としての空室リスクを低減し、より安定した収益を確保することが可能になります。
- テナントとの良好な関係: テナントとの良好な関係を維持し、定期的なコミュニケーションを図ることで、長期的な賃貸契約を促進し、空室期間を最小限に抑えることができます。
結論:不動産投資での成功は、月明かりに照らされる静かな海を航行するようなものです。空室リスクは予期せぬ波となり得ますが、適切な準備と戦略によって、その波を乗り越え、目的地へと確実に進むことができます。市場を深く理解し、物件を魅力的に保ち、管理会社との関係を大切にすることで、不動産投資の船は平穏な水域を進み、成功という港へとたどり着くのです。
結論
最悪何円なら埋まる物件なのか?そのとき利益は確保されるのか?
aここが見えれば不動産投資での大失敗は回避できる