Q103:最良の不動産って数字でいうと何になるんですか?◆収益力②実質利回り(ネット)

A:表面利回りからより現実的な「収益」を計算したものが実質(ネット)利回りになります。不動産投資を始めて最初の頃は計算項目もその数値も複雑なので一瞬で計算するのは大変かもしれませんが、一つ一つは難しくありません
表面利回りの式は
利回り(%)
= 年間家賃収入÷物件価格×100
ですが
実質利回りの式は
利回り(%)
= (年間家賃収入-費用②)÷(物件価格+費用①)×100
費用1:不動産を買うときにかかるお金
不動産を買うときは、不動産の金額の大きさに目を奪われがちですが
それ以外にほぼ絶対かかるお金が存在します
↓にざーっと内容はお伝えしますがここでは大事なポイントとして
不動産の物件価格の7%~10%くらいがこの費用1の総額でかかるということです
仲介手数料:3%+6万+消費税
印紙税:6万 *1
登記費用:登録免許税、司法書士手数料 1~1.5%
融資諸費用:銀行に払う手数料 1%程度
不動産取得税:購入後1年以内に通知がくる 1%程度
火災保険:0.5%
金利:借入額、金利、完成時期によって変化 *2
%は全て物件価格に対する比率
*1 物件価格によって上がります
*2 土地からの新築を建てる場合発生
土地契約から未完成でも金利分の支払いは発生します
費用2:家賃収入から引かれるお金
不動産を購入して賃貸経営を始めると発生する費用です。自主管理(いわゆる大家さん)として募集や清掃、集金などを自分でやれば費用を減らすことは可能な点が費用1とは少し性質がかわってきます
PM:集金管理 0.9~5%
BM:清掃、ELV保守、消防点検、共有部光熱費 3~6%
固定資産税都市計画税:不動産所有者が支払う 5~7%
費用1と費用2を加味することで
不動産価格は増えて
家賃輸入は減ることになります。
つまり
表面利回りよりも、実質利回りのほうが
利回りの数字は下がるということです。
表面通りには不動産は経営できない。
実質利回りでも相場を超える利益が出せるかがポイント
アップデート情報 2024年5月
不動産投資における「実質利回り」(ネット利回り)は、物件の純収益性を評価するための重要な指標です。この指標を理解するには、まず「年間純賃料収入」の概念について詳しく知る必要があります。
年間純賃料収入とは
年間純賃料収入は、物件から1年間に得られる賃料収入から、物件の運営に必要なすべてのコストを差し引いた後の純収益のことです。この収益には以下のようなコストが含まれます:
- 管理費:物件の日常的な管理や運営のために支払われる費用。
- メンテナンス費:物件の修理や維持に必要な費用。
- 固定資産税:物件に対して課される年間の税金。
- 保険料:物件を保護するための保険の年間費用。
- その他の運営費:広告費、法的費用、空室期間中の損失など、その他の運営に関連する費用。
実質利回りの計算方法
実質利回りは、以下の式を用いて計算されます:
実質利回り(%)=(年間純賃料収入物件購入価格)×100実質利回り(%)=(物件購入価格年間純賃料収入)×100
この計算により、物件が購入価格に対してどれだけの収益を生み出しているかを示す割合が求められます。
実質利回りの意義と利用
- 投資の収益性評価: 実質利回りは、物件の実際の収益性をより正確に反映します。高い実質利回りは、コストを考慮した上での高収益性を示し、投資家にとって魅力的な投資対象であることを意味します。
- 投資比較の基準: 異なる物件や異なる市場間での投資を比較する際、実質利回りは非常に有効な指標です。これにより、投資家は同一の基準で収益性を比較し、より賢明な投資決定を下すことができます。
- 投資戦略の調整: 実質利回りを追跡することで、投資家は物件の運営戦略を調整し、収益性を最大化するための具体的な行動を計画することが可能です。
実質利回りの重要性
- リスクと収益のバランス: 高い実質利回りは通常、高いリスクを伴いますが、適切なリスク管理と戦略によりこれらの物件は大きな収益をもたらす可能性があります。
- 市場の変動への適応: 経済状況や市場の変化により実質利回りは変動します。市場の変動に対する物件の敏感さを理解することで、投資家はより堅実な投資を行うことができます。
結論
ネットの情報では実質利回りが明示されることはほぼ無い。
自分の力で実質利回りを見極める力がまず必要