Q213:不動産投資と満室経営 満室経営 ADの設定

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一般的回答
【1.AD(広告料)とは|入居付けのためのインセンティブ】
ADとは「Agent fee」または「Advertising fee」の略で、賃貸仲介会社に対して、空室物件の入居者を紹介してもらうために支払う報酬です。
通常、オーナー側(大家・投資家)が支払う「客付けインセンティブ」であり、入居スピードを上げる武器の一つです。
- 表記例:「AD1.0ヶ月」「AD0.5ヶ月」=家賃1ヶ月分 or 0.5ヶ月分の報酬
- 賃貸仲介業者の営業動機を高め、紹介優先度が上がる
【2.ADの設定はなぜ重要?】
満室経営において、空室期間の長期化は最も避けるべきリスクです。ADは「広告費」としての意味だけでなく、「営業力の買い取り」に近い存在です。
✅ ADが高ければ…
・仲介業者がその物件を優先的に紹介しやすくなる
・競合物件が多いエリアで目立てる
✅ ADが低ければ…
・紹介の後回しにされやすい
・結果的に空室期間が伸びて機会損失が発生する
【3.エリア・時期によるADの相場】
ADの相場はエリアや時期、築年数・構造・条件によって大きく異なります。
- 人気エリアの新築 → AD0でも満室になりやすい
- 築古×競合多数エリア → AD1.0〜2.0も珍しくない
- 繁忙期(1〜3月)はAD抑えめでも成約しやすい
- 閑散期(夏場など)はAD上乗せで差別化が有効
📌 ポイント:
「ADを増やしてでも早く埋めるか、ADを抑えてじっくり待つか」は、総収支シミュレーションで判断しましょう。
【4.ADの適切な戦略設計】
ADは「高ければいい」わけではなく、物件の魅力や条件とのバランスが重要です。以下のような判断軸が参考になります。
状況AD戦略新築・駅近・競争力強AD0〜0.5でもOK築20年超・2階建アパート・地方AD1.0〜2.0で差別化賃料を強気に設定したい場合ADで仲介への魅力付けを補完リノベ直後で訴求力ありAD0.5前後でも可能性あり
【5.まとめ:ADは“早期満室”のための戦術のひとつ】
ADは「無駄なコスト」ではなく、「空室コストの代替」です。
たとえば1ヶ月空室で家賃8万円を失うくらいなら、AD1ヶ月を支払ってすぐ満室になる方が、長期的には収支が良化します。
AD設定の基本は…
✅「市場」「物件」「競合」の3点分析
✅「空室コスト」と「ADコスト」の比較
✅「成約スピード」と「長期収益」のバランス
空室対策の引き出しとして、AD戦略は常に柔軟に活用していきましょう。
新築RC不動産の考え方
A:満室経営する一番安直な方法は賃料を下げることです。でも賃料は下げずに何とか入居を決めたいのであれば、他でお金をかけることで募集力を上げる方法があります。それがADという制度です
ADとは
ADとは「advertisement(アドヴァタイズメント)」
つまり広告費のことを指します。
主に、物件を紹介してくれる客付け業者さんに対して
入居を決めてくれた際に支払う仲介手数料とは別に
上乗せして支払う費用のことを指します
AD100?200? 数字の意味
いっぱんにADは100とか200という数字で示されます
数字は1カ月の賃料のパーセントを示していて
例えば
AD100だと賃料1カ月分を広告費として支払う
と言う意味になります
ADはおおよそ0、50、100、200、300などで
設定されることが多くて
30とか80みたいな50で割り切れない数値は
一般的に設定されません
またレジデンスの場合では上限でも400程度が最大値で
それ以上を設定することもあまりありません
(というか400以上の広告費だと
何か物件に問題があるのではと疑われるレベル)
ADの相場
基本は物件の周辺相場に合わせることが重要です
周りの物件がAD100の場合
AD200に設定すれば客付け業者からすれば
倍の広告費が手に入るのでやる気が出るので
より優先して入居付けしてくれるとなります
でも逆にAD0で取り組めば
客付け業者の紹介は消極的
ひどい場合、入居希望者が表れても
他の儲かる物件を紹介するなど
ネガティブに働く可能性もあります
ひとつの王道としては
周辺相場よりも賃料は高めに設定しつつ
ADも高めに設定することで
ギリギリ入居が決まる高い賃料を見極める
そんな戦略があったりします
ただ一方で最近の部屋探しは
ネット中心で、客付け業者さんの影響力が
どの程度なのかと疑問視する声もあったりと、、、
ここら辺の判断が難しいところです
ギリギリ決まる高い賃料と広告費(AD)を見極める