Q256:不動産投資と出口戦略 抑えるべき要点 見えない貯金
一般的回答
① 出口戦略で“本当に”抑えるべきこと
不動産投資の出口戦略で最も重要なのは、**「利益を確定させるための設計」**を持つことです。
単に「売る時期」や「売値」を決めるだけではなく、
売却後にいくら“残るか”を可視化することが成功のカギになります。
出口戦略を考える際に、最低限チェックすべき要点は次の通りです。
- 残債バランス:売却価格 − 残債 = 純資産。
→ 売却益が出ても残債が多いと実質的な利益は少ない。 - 譲渡税の試算:
→ 売却益にかかる税金(長期:20%前後/短期:39%前後)を必ず確認。 - 修繕・リフォームの履歴:
→ 売却時の評価に大きく影響。整備履歴が明確な物件は高く売れる。 - 市場動向・利回りトレンド:
→ 同エリアでの取引事例や利回り変動を把握し、出口タイミングを見極める。 - 買主ターゲットの想定:
→ 個人投資家か法人か?ターゲットの融資条件を理解することで価格交渉力が上がる。
② 「見えない貯金」とは何か?
出口戦略を意識して投資を続けると、
毎月のキャッシュフロー以外に**目に見えない“資産の積み上げ”**が発生します。
それが、いわゆる「見えない貯金」です。
具体的には次の3つが該当します。
- 元本返済による純資産の増加
家賃収入の中で、ローン返済のうち「元金部分」は確実に自分の資産になります。
→ たとえキャッシュフローが少なくても、返済が進むほど「見えない貯金」が積み上がる。 - 土地・建物の時価上昇
駅前再開発や人口増加など、外部要因で資産価値が上がる場合もあります。
→ 保有中は気づかなくても、売却時に“含み益”として顕在化。 - 減価償却による節税効果
帳簿上は経費として計上できるが、実際にお金が出ていないため、
キャッシュフローを守りつつ課税所得を減らすことができる。
→ 手元に残るお金=「見えない利益」。
③ 出口で成功する人は「見えない貯金」を育てている
成功する投資家は、
「キャッシュフローの利益」だけでなく、
元本返済・含み益・節税分のトリプル効果を意識しています。
例えば、毎年200万円のキャッシュフローに加え、
ローン返済で200万円の元金を減らし、
減価償却で100万円の節税ができれば、
実質500万円の“見えない貯金”が積み上がっていることになります。
こうした累積が、5年後・10年後の出口で「想定以上の利益」として表面化します。
④ まとめ
不動産投資の出口戦略で本当に大切なのは、
目に見える利益(売却益)だけでなく、
保有中に積み上がる“見えない貯金”を育てること。
日々のキャッシュフロー、元本返済、節税効果。
この3つを意識して運営することが、
最終的な出口で「確実に勝てる投資家」になる道です。
成功とは、“売る”ことで得るのではなく、“育てる”ことで積み上がる。
その積み重ねこそ、出口戦略の本質です。
新築RC不動産の考え方
A:出口戦略を考えるときに抑えておくべきポイントをお伝えします
見えない貯金というキャピタルゲイン
例えば1億円で買った不動産を1.2億で売ったら
利益は何円でしょうか??
2,000万
= 1.2億 - 1億
ではないです。
通常、不動産は融資で買っていて、
保有している間毎月、返済することになります
仮に1億円の物件に対して
1億円のフルローンだとしても
売るときには残債が
1億円より小さくなっているわけです
単純な例で言えば
1億円の物件で
1億円のフルローンで
30年の返済期間
2.0%の金利の場合
購入当時1億円あった残債は
15年後には約5700万に減っています
そのときにもし1.2億で売れたら
利益は
6,300万
= 1.2億 - 5,700万
とっても大きな数になります
「1億の物件を1.2億で売った」
の裏側で6300万の利益を手にしているわけで
これは
6,300万
= 2000万(1億からの値上がり分)
+ 4300万(銀行に返した融資)
この返したお金を見えない貯金と呼びます
出口戦略では「いくらで売るのか?」と同じくらい
「いつ売るのか?」が重要になるのはこの見えない貯金で
利益が全く変わってくるからです
不動産投資は大きな貯金
貯金が手に入るのは売却したとき





