【1〜2棟目 #75】あたまを抱える2人@ジョナサン

2棟目の不動産を買いたくて、ようやく条件の合う銀行を見つけました
金利1.5% 期間30年 フルローン なのに、、、、、

↑前回のお話はこちら
平日の21:45
いつものジョナサンに着くと
T田さんが待機しているのが見えました
目が合って軽く会釈をすると
T田さんはすぐにドリンクバーのほうへ
わたしが席に到着すると同時に
T田さんが飲み物を持ってきてくれます
T田さん
「確か、炭酸水がお好きですよね」
わたし
「あれっ??
T田さんと一緒のときに飲んでましたっけ?」
T田さん
「いえ、Sからそう聞いておりましたので、、、」
相変わらず、不動産業界の人と思えない
丁寧さと過剰なまでの実直さです。
わたし
「ありがとうございます」
「毎回ながらすいません、こっちまで来ていただいて」
T田さん
「いえ、とんでもないです。」
「本当に毎日この時間まで働いていらっしゃるんですね」
「その仕事量の上に不動産もされているのは
本当にすごいと思います」
わたし
「ふふっ、そう見えますか?
それも実態はT田さんはじめ
協力して頂ける皆さんがあってこそです」
つとめて明るい雰囲気にします。
この後の話がどちらにせよ重たいものになると思ったからです
「で、、融資の件ですが、、、」
T田さん
「はい、、」
「先にお伝えした通り基本的な
条件は内諾が取れています」
「ですが、フルローンで融資するうえで
それに見合うだけの属性の人かどうかに
疑問が残るというのです」
まぁ言うことはわかります。
Sさんに動いていただいている中で
わたしはまだ銀行に電話すらしていません
1億ものお金をあったことも無い人に貸す方が
どうかしています。
わたし
「やっぱり、直接対面したいということですか??」
T田さん
「いえ、それも必須ですが、
そこについてはお電話でお伝えしたように
場所は自由とのことですので
そこまで問題では無いかと」
「むしろ、面談以前に満たす必須条件ができました」
わたし
「面談以前に、、、ですか??」
「何ですか??」
T田さん
「預金移動です」
「これから作る香川の口座に振り込むという話です」
「ただ、この預金はただ預けるだけで良いとのことです」
「使わないのだから問題ないでしょ?というスタンスです」
わたし
「、、、、何円ですか?」
T田さん
「最低2000万とのことです」
スルガショックでは
サラリーマン投資家に対する不正融資が
問題のひとつで上がっていました。
本来の年収よりも水増しして申告。
貯金残高も虚偽など。
その影響で最近の融資では
目の前で預金残高の確認をするために、
PCを持参させて
「面前ログイン」を必須にする
なんて話もありました。
ただ今回のように実際に振り込みを必須にされるなんて
しかも額も想像していた倍以上高いです
T田さん
「ご用意できますか??
2000万」
できるわけありません。
わたしは普通の会社員です
即金で2000万なんて大金、、、、
わたし
「、、、、見通しは立ちません」
「かき集めて、保険を解約しても
それでも半分もいくかどうか」
T田さん
「そう、、でございますか、、、、」
ようやくここまできたのに
新しい仲介業者さん探しから
紹介してもらって
関係を作って
土地を紹介して頂いて
銀行を探して、探して、探して
スルガショックの逆風の中で
ようやくフルローンの融資を見つけたのに
どうしよう、、、
2000万なんて、、、、
わたしもT田さんも俯いて何も話しません
22時を過ぎたファミレスで
大人2人が頭を抱えています
もう諦めるしか無いのでしょうか??
・
・
・
いや、まだできることはある
わたし
「あの、、、、2000万は振り込んだら
すぐに引き出して良いのでしょうか?」
T田さん
「はい、金消まであれば問題無いかと」
わたし
「そうですか、、、、」
T田さん
「何かお考えがありますか??」
わたし
「いえ、そんなアイデアと
いうほどもものでもありません」
「ただ、自分のお金で足りないなら
借りてくるしかないかなって」
T田さん
「宛てはございますか??」
わたし
「、、、、、、っ」
もうわたしには選択肢が残されていませんでした
後は「そこまでしてやるか」「諦めるか」
わたしの決意だけですが、、、、
ついでもらった炭酸水は
氷が解けて、泡も無くなっていました

「2棟目の不動産を買うまであと0.9カ月」