Q211:不動産投資と満室経営 満室経営 空室の破壊力

一般的回答
【1.空室が生み出す「見えない損失」】
不動産投資において、もっとも避けたい事態のひとつが「空室」です。
入居者がいないというだけで、家賃収入はゼロ。一方で、ローン返済や固定資産税、管理費、保険料などの支出は変わらず発生し続けます。これによりキャッシュフローは一気に悪化し、資金繰りに余裕がない場合は、たった1部屋の空室でも赤字に転落するケースすらあります。
【2.空室1部屋の破壊力:具体的な数字で見る】
例えば、月額家賃が8万円の1Kの空室が1年間続いたとします。
- 年間損失:8万円 × 12ヶ月 = 96万円
- さらに、仲介業者に広告料(AD)1ヶ月分+原状回復費用10万円がかかると仮定すると…
→ 実質損失は、約110万円にも及ぶことになります。
たった1部屋の空室でも、築年数の経過とともにリフォーム費や募集費が重なり、長期化するほどダメージは倍増します。
【3.空室がもたらす「悪循環」】
- 空室がある
→ 募集コスト(広告料、原状回復)がかさむ
→ 利益が減る
→ 建物修繕・設備投資が後回しになる
→ 物件の魅力が落ちる
→ さらに空室が増える
このように、空室は経済的損失にとどまらず、物件の価値自体を下げてしまう負のスパイラルを引き起こします。
【4.空室の破壊力を抑えるためにできること】
- 募集開始のスピードを上げる(即リフォーム、即掲載)
- 募集条件の柔軟性(礼金カット、初期費用分割など)
- 客付業者との関係構築(こまめな連絡、AD調整)
- ターゲットを明確にした訴求(社会人女性向け、ペット可など)
- 満室時にも次回募集に備えてデータを蓄積しておく(賃料動向、競合分析)
【5.まとめ:満室経営のカギは「空室対策の徹底」】
空室の破壊力は、単なる収入の喪失にとどまりません。
物件の資産価値、キャッシュフロー、心理的ストレスすべてに影響を与えます。
だからこそ、満室経営を実現するには、「いかに空室を出さないか」「出た空室をいかに早く埋めるか」が最重要課題。
経営は“満室状態が標準”という前提で設計されており、空室1つがバランスを崩すことを常に意識することが大切です。
A:満室が良いことは言うまでもありませんが、今日お伝えしたいのは例え一部屋でも空室があると賃貸経営上のダメージが計り知れないという話です。
新築RC不動産の考え方
家賃収入の誤解
不動産投資界隈では
良く成功している人の事例として
家賃収入〇千万を達成しました!
みたいな表現をよく見ます
でも元々をお金を持っている人以外は
金融機関で借り入れを起こして
不動産を買いますので
家賃収入=利益とはならないのです
じゃあ利益ってどの程度なのでそしょうか?
仮にモデルケースとして
こんな場合を考えてみます
- 総額1.5億
- 満室利回り6.0%
- 部屋数10戸
こんな不動産を持っているとしてます
家賃収入は
900万 = 1.5億×0.06
となります
ところが実際はここに借り入れの返済が加わります
例えば
- 期間35年
- 金利1.5%
- 自己資金投下1500万
とします
すると

右上にあるように
キャッシュフロー(CF)率は28.9%
金額にすると約260万が利益となります
家賃収入と利益には大きな差があることがわかります。
これはある種、不動産投資の実態と言えると思います。
で問題はここから
仮に一部屋空くとどうなるのでしょうか?
- 総額1.5億
- 満室利回り6.0%
- 部屋数10戸
- 家賃収入900万
の一部屋が空くので
家賃収入は90万減って
810万になります
すると

たかが一部屋でも
キャッシュフロー的には
約260万だった手残りが
約185万に減ってしまいました
下落率28%です。
これは小さな変化と呼ぶには
余りにもダメージが大きいと思います
実際の不動産では
このシミュレーションのように
一部屋が一年間空室でい続けることは
少ないと思います。
でも言い方を変えれば
瞬間でも3部屋空いてしまうと
その月の収支はマイナス(赤字)になってしまいます
所有する不動産は常に満室でいることが
重要な理由を感じて頂けたでしょうか?
次回はそんな満室を目指すために
多重要になってくる
敷金、礼金、ADについてお伝えします
どれだけ家賃収入が大きくても
キャッシュフローがでていなければ意味は無い